歴史
ペインターはもともとはMacintosh専用であったが、現在では同等な機能を有するMicrosoft Windows|Windows版・Macintosh版の両方が存在する。米フラクタルデザイン (Fractal Design) 社が販売したソフトウエアで、その生みの親はフラクタルデザイン社の創業者であり、後にメタクリエーションズ社の最高経営責任者|CEOとなったマーク・ジマー (Mark Zimmer) である。彼がトム・ヘッジスやジョン・デリーらとともに作り上げた。マーク・ジマー自身が絵を趣味にしていたことと、彼のプログラマーとしての高い技術力が、ペインターに数々の独創的なアイディアと高い表現力を与えた。その後ペインターは、米メタクリエーションズ (MetaCreations) 社に売却され(バージョン5、5.5、6を発売)、バージョン6の間にカナダのコーレル (COREL) 社に売却、現在もコーレル社が所有している。このとき、コーレルはメタクリーションズ社から、Painter とBryceの二つを買収したが現在、Bryce に関しては手放している。
バージョン6までは、マーク・ジマーが開発したが、バージョン6の発売後のコーレル社への売却に伴い、開発の手が彼から離れてしまう。この事は、ペインターファンに大きなショックを与えた。Painter の生みの親マーク・ジマーの手を離れることはもちろんのこと、コーレル社のそれまでのラインナップから不安を感じるユーザーが少なくなかったからである。そして開発を継続したコーレル社が満を持して販売したバージョン7はユーザーから大きな不評を買った。
リアルな水彩描画を可能にした「水彩」を新搭載したが、それまで人気の高かった「水彩」機能が事実上消滅してしまったからである。このとき、Painter 関係の書籍も出版しているイラストレーターの寺田克也がそのことで「Painter7 を使わないだろう」と自らのサイトで語ったことは有名である。この時のユーザーの反感はコーレルの予想以上のものであったらしくバージョン8では『旧バージョンの水彩を再現した機能』である「デジタル水彩」を新機能として追加するという珍事に発展した(ちなみに、ユーザー間で便宜的にバージョン6までの「水彩」を「旧水彩」、バージョン7以降の水彩を「新水彩」と呼ぶことが多い)。
バージョン7ではその他にズームや回転など、使用頻度の高い機能の仕様を変更したが、それらの操作性がPhotoshop や過去バージョンとの互換性を欠いたこともあり、Painter7 以降のバージョンを敬遠しているユーザーもいたようである。そしてバージョン8では、これも過去のバージョンから人気の高いショートカット機能であった「カスタムパレット」が削除され、ベータテスト中のユーザーから反感を買っており、8の発売直後にリリースされたバージョン8.1のパッチでカスタムパレットを復活させる、という事件も起こった。また、NetPainter というネット回線を通じて複数のユーザーがひとつのキャンバスに同時に描き込む(今でいうお絵かきチャットのような)機能がPainter にはあったが、それも削除されており、これは現在でもそのままである。(当時はネット回線がダイアルアップ〜ADSLレベルだったため、光回線が普及した現在では有用かもしれない先進的な機能が消えてしまった残念な例である)また、Painter8 では前述したように、水彩の機能を復活させた「デジタル水彩」が装備され「旧水彩の復活」の報に水彩愛好者は喜んだが、この水彩は旧水彩と似ているが、ファイルの保存・表示・絵の具の挙動・にじみと乾燥機能・表示にいたるまで大量のバグが残っていて正常に機能しているとはいいがたく「復活」は名ばかりものだった。もっともこのデジタル水彩のバグは9、9.5、10と新バージョンになる度に劇的に減ってきてはいるが、現在も一部にバグが残っている。バージョン9(IX)ではユーザーの要望を取り入れた機能変更や高速化、過去バージョンで削除した機能の復活や修正が多く見られ、その後IX.5 premium(単に9.5と呼ばれることが多い)というPainter9 用のパッチもリリースされ、評価が戻りつつあった。古くからPainterではプログラムの不具合による不正終了でデータを失うことが多かったが、9.5では回復マネージャーという機能が搭載され、不正終了を察知するとデータをセーブしてから終了するようになった。2007年4月13日には最新版となるバージョンX(日本語版)がリリースされ、新しいブラシや、黄金比を用いた構図ツールなどが加わった。更に過去のバージョンにあったペンキ缶での販売も国内限定500個で復刻した。また、店頭などで手に入るカタログに寺田克也のイラストとコメントが掲載されている。このようにコーレル社移籍後、重要な機能を軽率に削除してしまった後で批判されて復活。という事件が相次いだ事や、新しく追加した機能・復活させた機能がきちんと機能していないことが重なった経緯により、マーク・ジマーが手がけた最後のバージョンであるPainter6 の根強いファンは多い。また、7、8に移行せずにPainter9.5、X へ移行したユーザーも少なくない。Painterの標準形式であるRIF形式に対応しているソフトは、
Paint Shop Pro|Corel Paint Shop Pro
CorelDRAW|Corel PHOTO-PAINT
CorelDRAW
などがある。普段別ソフトと連携する際はPSD形式などで行う事が多い。また、バージョン9、Xではレイヤーグループ、マスクレイヤーを維持しつつのデータやり取りが可能になっている。
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