日本の郵便はがき
日本における郵便はがき(郵便葉書)は、郵便物の形態の一つで、1873年より導入され、1900年になってその私製が認可された。郵便法ではがきは第2種郵便物に指定されている。はがきは郵便法により郵政官署によって調製され、この郵政官署(これまでの逓信省、郵政省、郵政事業庁)が調製し発行するものが長らく「官製はがき」と呼ばれ親しまれているが、2003年4月1日から郵便事業が日本郵政公社の所管となったことに伴いこの語は廃され「郵政はがき」と改称された。郵政民営化に伴い2007年10月1日からは郵便事業株式会社の発行となったが「郵政はがき」の名称で引き継がれている。他、一般では単に「郵便はがき」と呼称している。しかしながら、私製はがきと区別するための「官製はがき」の語は、依然として各所で広く使われている。官製はがき・郵政はがきには郵便切手に相当し、郵便料金相当額の収受
[郵便法第32条2項により、料額印面の表示されているはがき等については、当該郵便送達に係る料金の納付(運送契約の成立)は「差し出したとき」に行われたものとみなされる。これは郵便料金の引き上げが行われた場合、引き上げ前に購入されたはがき等についても差出時における郵便料金を適用し、追加の料金納付を求める(引き下げが行われたときは過納の例により差額を払い戻す)事を意味する。この条項は一般に代金の納付時点で契約の成立(追加支払い不要)とする民事法の一般原則に対する特則となる。]を証する「料額印面」(2008年現在50円)が表示されている。料額印面を汚損したはがきは無効となる。最近の家庭への高精細なインクジェットプリンターの普及に伴い、表面処理を施された郵政はがきも販売されている。郵政はがき(および従来の官製はがき)には、返信用のはがきが結合された「往復はがき」(価格は倍になる)や、企業などの広告が表面の下部1/3に掲載された「エコーはがき」(販売価格が5円-広告料の分-安い45円)、予めイラストや写真を刷り込んだ「ふるさと絵はがき」や「絵入りはがき」(売価60円)、外国郵便用の「外信はがき」(現在では廃止)・「航空郵便用はがき」もある。また、お年玉付郵便はがき(年賀はがき)や夏のおたより郵便葉書(かもめ〜る、暑中見舞用郵便はがき)など、日本の風習に沿った用途のはがきも販売されている。これらは、下端にくじが印刷されており、抽選で賞品があたるくじ付郵便はがきでもある。郵政はがきのほか、大きさや重量(日本では14.0〜15.4×9.0〜10.7センチメートル、重量2〜6グラムの長方形)および「郵便葉書」に準ずる文字を掲げるなどの規格に基づいて一般にはがきを調製することもでき、「私製はがき」と呼ばれる。料金分の切手を貼って(または別納・後納扱いで)郵便物として差し出すことができる。私製の往復はがきを調製することもでき、その場合は復信部分にもあらかじめ切手を貼って(または料金受取人払扱いで)差し出す。上記の規格に沿ってさえいれば材質が紙でなくても送付が可能で、極端なことをいえばスルメに宛名を書いて切手を貼っても届けてもらえる。基本的には封書と異なり、カード状となっているため、文章内容が他人に読み取られ得る状態で配達される。企業が発送する請求書・領収書など、プライバシー保護などの理由で内容を秘匿したいものは、従来は封書で発送されていたが、近年では郵送費の節減を目的として、はがきを利用するケースが増加している。この場合、記載事項が見えないようにするため、目隠しシールを貼ったはがきや薄く張り合わせた接着はがき(「封緘葉書」―ふうかんはがきと通称される
[現在の郵便書簡が終戦直後まで「封緘葉書」と呼ばれていたがそれとは別物。])を使用する。一般家庭や個人商店用に封緘葉書を作成できるキットも存在する。日本では、2007年まで、身体障害者手帳1・2級、療育手帳1・2度の6歳以上の障害者を対象に、年1回、4月下旬〜5月末日に郵便局に手帳を提示して申し込むことによって、官製はがき(青い鳥はがき)20枚を無料で配布していた。2007年10月からの民営化後も継続されるかは不明。
はがき / 端書と葉書 / 官製はがき(公社製はがき)と私製はがき / 無地はがきと絵はがき / 日本の郵便はがき / その他 / 注釈 / 関連項目
スポンサード リンク
はがきを、「端書」と書くのは、言葉の語源から来た表記方法で、文字通りに、覚え書き・メモ等を、端書きしたためである。端書はまた、葉書とも、羽書とも記し、郵便制度の成立後は、「葉書」という表記が一般になった。葉書と記して「郵便はがき」を普通指すが、「葉書」は当て字であり、「端」の代わりに「葉」を使う理由については諸説があり、よく分からない。「タラヨウ(多羅葉)」...