ライトノベルの定義論争
ライトノベルとその他の小説の境界は曖昧であり、そもそもはっきりとした定義を持たないことから、「ライトノベルの定義」についてさまざまな議論が行われている。
アニメ調のイラストを多用していればライトノベル
キャラクターを中心として作られていればライトノベル
青少年(あるいは中高生)を読者層に想定して執筆されていればライトノベル
内容が薄く、読みやすければライトノベル
ライトノベルを発行しているレーベルから出ていればライトノベル
作家がライトノベルを書いてればライトノベル
ライトノベルは出版側のマーケティングにより創られた「ジャンル」であるため、出版社がライトノベルと宣言した作品=ライトノベル
など、様々な定義が作られたが、いずれも一長一短があり、循環定義|循環的な定義もあるので、どの定義も結論とはなっていない。極論では『源氏物語』もライトノベルとする議論もある。これらの混乱は、読者の大部分が個々の作品や作家のファンでしかなく、ジャンルとしての「ライトノベル」に関心を寄せているわけではないということにも由来する。作家側にしても発行レーベルや対象読者層等、ライトノベルとそれ以外の小説を必ずしも区別して執筆していない。また、出版社側にしても明確にライトノベルと謳っているレーベル以外では、ライトノベルとそれ以外の小説の線引きを曖昧にしている。そのため、定義はさらに難しくなる。現状では「ライトノベル系レーベル一覧|ライトノベル系レーベルから発売されている、アニメや漫画調のイラストを利用している作品群」ということで、完全ではないにしろおおむね区別できる。ただし、小野不由美や乙一の作品のようにアニメ調のイラストを排除してライトノベルレーベル以外からも発行されるケース(#ライトノベル作家の一般文芸への越境|ライトノベル作家の一般文芸への越境)が頻繁にみられることを付記せざるをえない。また、西尾維新や清涼院流水の作品など、元々別のジャンルだと思われていたものが、後からライトノベルに含まれることもある。大塚英志は、著書『キャラクター小説の作り方』(2003年)において、ライトノベルを「キャラクター小説」として「私小説」と対置している。また、マンガやアニメの中に展開されるような虚構の世界を写生する小説として、現実の(ような)世界を写生する「自然主義文学」とも対置している。10代を主なターゲットとしている文学ジャンルには他にも児童文学があるが、ライトノベルと異なるのは、健全な世界観のもとに構築される作品が多い点や、読み手の対象年齢を考慮した上での教育的な性格が強い点である。
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