硬度による使い分け
上記の通り日本の鉛筆には硬度が17種類あり、Bは軟らかくて太く、Hは硬くて細いという特徴があるために、書いた筆跡も当然変わってくる。Bだと線が太く黒色が強調され、Hだと細くシャープな線になる。軟らかい芯は大きな筆圧を要することなく字を書ける。そのため、子供|幼児や児童には、2B〜HBを用いさせることが多い。一般の事務・学校の授業など通常の筆記用にはHB・F・Hあたりが多く用いられる。2H〜6Hは一般製図用に、7H〜9Hは精密製図用に、3B〜6Bは絵画用としてデッサンなどに使われる。また、マークシートを読み取る光学文字認識|OCR装置や光学式マーク認識|OMR装置は赤外線の反射率を識別に用いているため、赤外線を良く吸収する炭素を他の筆記具よりも多く含むこと、その炭素含有量を硬度で指定できることなどから、マークシート記入には鉛筆が適しており、マークシートへの記入筆記具として硬度と共に鉛筆が指定される。硬度はHB以上の柔らかさで書くことを指定されることが多く、マークシート記入用の鉛筆も市販されている。ちなみに、鉛筆は書いていくうちに線が太くなっていくことから、マークシート記入にはシャープペンシルよりも向いている。なお、マークシートが使われている大学入試センター試験では、H, F, HBの黒鉛筆の使用が指定されている。
保存
削られた鉛筆は、尖らせた芯の先が折れやすいことから、専用の鉛筆キャップをつけて保護するか、ペンケース(筆入れ、筆箱とも呼ぶ)に収めて保護する。卓上でペン立てに立てる場合は、削った芯を上になるように立てることが多いが、これは、芯がペン立ての底部にぶつかって折れるのを防ぐためであり、同時にペン立てに立てた鉛筆のどれが削ってあるかを判別するためでもある。鉛筆立ては、芯の先端が底にぶつかる形状でなく、円錐状の削った形状に合わせた穴で面として受けるか、先端部に穴が開いていて芯はそこに突き出すような形で直接当たらない構造にすれば折れない。製造物責任法(PL法)の施行により、鉛筆の尖った先端を上にして挿す事で、その上に倒れ込んでけがをすることを防ぐ配慮から、上向きに挿そうとすると奥まで挿せずに倒れ、強制的に上向き挿しが不可能な構造にしたものがある。
記録物の保存
鉛筆の筆跡は、数年経つと輪郭がぼやけ、掠れたような感じになる。これは、鉛筆の芯の主成分である炭素が顔料であり、紙の表面に付着するだけで、中までしみこまないことに由来する。特に色の濃い鉛筆の芯ほど擦れやすい。これを防ぐには、表面をフィキサチーフのような透明塗料で覆い、炭素の粒子を固定する必要がある。鉛筆の筆跡は、インクのように経年変化により色が変化したり消えることはない。また水分によって筆跡が滲まないため航海日誌の記述に用いられてきた。
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ワックス分を多くした芯を、紙巻きの軸で巻いた鉛筆。「ダーマト」は「皮膚」の意味で、皮膚のほか、金属・ガラスなど、通常の鉛筆では書けない表面にも書ける。軸が紙なのは、芯の熱膨張率が高く、芯が縮んだときに軸が変形しないと抜け落ちてしまうためである。なお、ダーマトグラフは三菱鉛筆の登録商標である。 プラスチックで芯を保持した小さな鉛筆状のパーツが、円筒状のケー...