落書き世界事情
以下に国によって地域性の見られる落書き事例とその対応について述べる。
イギリス
イギリス・ロンドンには縦横無尽に地下鉄が走っているが、その窓への落書きがみられ問題とされている。これらはダイヤモンドの指輪などによって付けられたもので、ガラス面を直接傷つけるために強度低下が心配され、地下鉄の管理側は罰金を課して取り締まってはいるが、完全には防ぎきれていない。なおこういった傷は、ダイヤモンド#工業用途|ガラス切りでガラスを切削するのと同様であり、クラッカープレートと同じ原理により最終的には割れる可能性を含んでいて、大変危険な行為である。
アメリカ
の第二次世界大戦記念碑に見られるキルロイ参上の落書き
アメリカ合衆国|アメリカでは、1970年代より都市部の落書きが、犯罪や失業の増加とあいまって深刻な社会問題と化した。一方これらはエアロゾール(グラフィティ)と呼ばれるヒップホップ文化の重要な要素であり、多くのグラフィティや出身の画家やイラストレーターを輩出した(ストリートアートを参照、またニューヨークのグラフィティ・シーンを追った2002年の映画『ボム・ザ・システム』もこの文化に関して詳しい)。しかし、その他ギャングの縄張りを示す走り書き(タギング)のような悪質なものも相当見られた。1990年代以降各都市の施策により頻繁に消去されるようになった。なお米国にはキルロイ参上(“Kilroy was here”:「キルロイは此処に来た」とも)と呼ばれる伝統的落書きの様式があり、第二次世界大戦当時にはアメリカの方々に存在し、一説に拠れば朝鮮戦争からイラク戦争に至るまで、アメリカ軍|米軍が軍事活動した地域には、しばしばこういった落書きが残されたという
[The Legends of "Kilroy Was Here"]。
イタリア
多くの歴史的事件の舞台となり、文化財も多く残っている世界的な観光地であるイタリアだが、歴史的建造物への落書きは多い。落書きの大半はイタリア人によるもの
[「<落書き>伊紙「あり得ない」 日本の厳罰処分に」『毎日新聞』2008年7月1日]であり、言語別ではイタリア語や英語、スペイン語が大部分を占める
[「ハートマークに相合い傘 落書きだらけのイタリア大聖堂」『中國新聞』2008年6月29日付配信]。イタリア人は落書きに対して寛容であり、上述のとおりイタリア語の落書きは多い。2008年6月にサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂への京都産業大学や岐阜市立女子短期大学の学生、教育者であるべき常磐大学高等学校野球部監督による落書きが新聞やニュースで相次いで取り上げられ、関係者が停学等の処分を受けたことについては、「いきすぎた処分であり、イタリアではあり得ない」と地元紙が報道した
。もっとも、立場が変われば意見は変わるもので
:「日本の出来事は、落書きが合法と思っているイタリア人にはいい教訓だ」(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂 技術責任者、ビアンキーニ)
より引用
と述べ、イタリア人の意識に釘を刺す意見もある
。
シンガポール
観光産業に力を入れるシンガポールでは、落書きは都市の景観を汚損する重大な犯罪と見なされている。鉛筆やクレヨン等による消す事が比較的簡単な物は初犯に限り注意に留められるが、ペンキやマジックインキ|油性ペン等による落とし難い物で落書きした場合は鞭打ち刑が科せられる。1993年にアメリカ人の18歳男性が他人の自動車にスプレーペンキで落書きをして逮捕された。シンガポール政府は当時の合衆国大統領ビル・クリントンによる嘆願書を退け、「鞭打ち4回」の刑罰を執行して国際的にも大きく取り上げられた。
日本
日本では地方町村の商店街の中にシャッター通り化するところも発生、これら無味乾燥な店舗のシャッターを装飾する商店街や市民有志による活動が見られる。その一方で1980年代には暴走族による難読漢字の羅列が、1990年代より米国のヒップホップカルチャーに憧れを持つ青少年層がタギングと呼ばれる様式化されたマークによる汚損行為を行うことから社会問題として度々新聞に取り上げられており、これらも市民有志に拠る除去活動も見られる。大阪では「ヨカ」と呼ばれるマークが、東京では「スプレゴ」という第三者には意味不明な汚損行為が続いており、これらを真似て書くことのファッション化傾向が見られる。また、銅像や文化財にも落書きを行なう者もおり、大きな損害を被っている。京都大学にあった折田先生像|折田彦市先生の銅像は毎年、奇抜な落書きの標的となり、落書きを止めるように看板を設置したが効果は無く、その後も奇抜な落書きは続いたため大学側に撤去されてしまった。また、外国人の物と思われる落書きも数多くある。韓国人の物と見られるハングルの落書きが、東京都庁や銀閣寺などの重要施設で相次いで発見されている
[Daum ????? - ???(韓国語)]。また、旭川などではゴンドラに反捕鯨の落書きが大量に見つかっており、主にオーストラリア人の物と見られている
[J-CASTニュース : 旭川で外国人?が反捕鯨落書き ゴンドラ内に「食べないで」]。汚損する側は一瞬でもあることから、これら落書きは確実に消す側を含めた市民感情を害している。なお日本の法令では器物損壊に問われる行為で、過去には公園設備を汚損したなどとして青少年が補導・逮捕された事例も報じられている。
落書き / 概要 / 歴史的落書き / 落書きと社会 / 落書き世界事情 / 各国における落書き対策 / 成長と精神と落書き / 脚注 / 関連項目 / 外部リンク
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ある程度自発性が育ってきた幼児は、その程度にも個人差があるが、文房具|筆記具と紙さえ与えておけば落書き(もう少し丁寧に「お絵かき」と呼ぶ場合もある)に熱中する傾向がみられる。ことによると興にのって壁や床などにまで落書きしてしまうことも珍しいことではない。これら幼児の落書きは、幼児自身の成長|発育過程を把握する上で、興味深い資料となる。初期の段階では、専ら「何...